禁煙すると、自分や周囲の人の健康に良い、火災ややけどなどの事故の危険が減る、喫煙していた時間や費用が節約できる、ストレス軽減など様々なメリットがあります。
しかし、禁煙を始めると、それまで喫煙で体内に入っていた「ニコチン」が補給されなくなり、イライラ、落ち着かない感じ、頭痛など様々な症状を引き起こします。これらは「ニコチン依存症」による症状で、禁煙後、3日~7日程度が最もつらい時期といわれます。
医療機関での「禁煙外来」や、薬局などで市販されているニコチンガム、ニコチンパッチなどを利用することで、禁煙は一層成功しやすくなります。過去に、自力での禁煙が難しかった人はぜひそのような方法も活用しましょう。
保健センターでも禁煙についての相談に応じています。
禁煙外来について
禁煙外来では、ニコチンの離脱症状(禁断症状)を軽減させる薬の処方が受けられ、呼気中のニコチン濃度の検査や、離脱症状を乗りこえるアドバイスも受けることができます。喫煙本数が多い、長年吸っているなどで条件が合えば健康保険が適用されるので、人によっては1か月に使うコストより安い費用で、自力より楽に禁煙を達成することができます。(加熱式もニコチンを含むため、禁煙外来を利用できます)
以下の条件に当てはまる場合、健康保険で禁煙治療を受けられます
- 直ちに(おおむね1か月以内が目安)禁煙しようと考えている。
- (35歳以上の人のみ)喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上である
- 下記のチェックリスト(ニコチン依存症スクリーニングテスト)で「はい(1点)」が5個以上あてはまる
- 禁煙治療を受けることを文書で同意する
※以前に健康保険での禁煙治療を受けたことがある場合は、前回の初診日から1年以上経過していること
さらに、受診する医療機関についても、禁煙外来の実施医療機関として届出を行い、認可されていることが必要です。
禁煙の瞬間から始まる体の若返り
禁煙をはじめてしばらくはニコチン切れによる精神症状に悩まされますが、細かな体調の改善にも目を向けましょう。 離脱症状が一番辛い3日目ごろから、禁煙前との違いが少しずつ現れてきます。
吸いたい気持ちは5分程度で収まります。吸いたくなったときには、喫煙場所を避ける、ストレッチなどで体を動かす、冷たい水を飲むなどの方法で思考をそらしましょう。禁煙を決意した時のきっかけを振り返ることも効果的です。
遅すぎる禁煙はありません。
治療中の病気がある人も、治療効果を高め、回復を早めるなどの効果が期待できます。
自分と家族の幸せのため、喫煙のない生活を始めましょう。